「反射的利益論」と「行政便宜主義」について調べてみました。
よく、「公共の利益から生じる反射的利益にすぎない」とかいうのですが、なんかよくわからなかったので調べてみました。
反射的利益論
反射的利益論とは、行政法規が公益上の見地から、行政主体に対して一定の作為・不作為を命じている場合、被害者の利益は法律が直接に保護する利益ではないから、たとえその利益が侵害されたとしても、損害賠償責任は発生しないという理論である。
(批判)
反射的利益論は、取消訴訟の原告適格という訴訟要件の有無を決する際に使われる理論であり、実際に被害が発生している国家賠償請求訴訟には必ずしも妥当しない。
行政便宜主義
行政便宜主義とは、行政庁が法令上与えられている権限を行使するかしないかは、原則として行政庁の裁量にゆだねられており、付与された権限を行使しないことが直ちに違法とはいえないとする見解のことである。
(批判)
現代社会において、国民の権利利益は、行政庁の適切な権限行使によって始めて保護され、法もこれを期待して行政庁に権限を付与しているものと解されることから、行政便宜主義を無制限に認めることもできない。
以上、参考文献「行政法120選」です。
なんとなく国とかにとって都合のいいような理論というイメージがあります。