2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

強制採尿について調べてみました。

やられるの絶対嫌です。麻薬使いません。 使ったとしても自白します、許してください。 …でも、カテーテルってみたことない。 強制採尿の許容性については、次の判例で結論が出ています。 (最判昭55・10・23) 尿を任意に提出しない被疑者に対し、強制力を用…

故意について調べてみました。

長々しくなってしまいました…。 故意、奥深し。 意義 38条1項にいう「罪を犯す意思」。 A 構成要件要素でもあり違法要素・責任要素でもあるとする説(団藤、大塚)1.故意の捉え方ア 構成要件要素としての故意。構成要件該当事実の認識・認容 イ 責任要素として…

選挙について調べてみました。

統治機構は嫌いです。 基本的人権も…好きではないです(笑) 1.小選挙区制 1選挙区につき1名を選出する選挙制度。(欠点) 最高得票者だけが当選するので、死票が多くなる。 一党制に極めて近い状況になる。 候補者と個人の癒着、地域をひいきする性格が国政に…

会計監査人について調べてみました。

いちおうまとめてみました。 1.会計監査人の地位 原則任意設置(326条2項)。 大会社(2条6号)、委員会設置会社(400条以下)は強制設置(328条、327条4項)。 CF.委員会設置会社でない大会社は、監査役も強制設置。計算書類等を監査する…

構成要件について調べてみました。

入試が一段落したので、基礎的なことをもう一度振り返りたいと思いました。 構成要件 刑罰法規(条文)に定められた犯罪の類型。罪刑法定主義(憲法31条)の要請にこたえる。 構成要件の機能1.処罰すべき行為と処罰されない行為とを明確にする機能。自由保障機…

接見指定(39条3項)について調べてみました。

刑事訴訟法39条1項:身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁護士でない者にあつては、第31条第2項の許可があつた後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しく…

「法律上の利益を有する者」(行政事件訴訟法9条1項)について調べてみました。

(最判平17・12・7)「法律上の利益を有する者」とは,当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され,又は必然的に侵害されるおそれのある者をいうのであり,当該処分を定めた行政法規が,不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益の中に…

口頭弁論に関する基本原則について調べてみました。

ダブスクの答案練習で出題されて、固まった記憶があります。 基本的なことほど見落としがちです。 1.公開主義(憲法82条)一般国民が傍聴しうる状態で訴訟の審理及び判決を行う建前のこと。一般公開主義。 裁判の公正を担保し、裁判に対する国民の信頼を確保…

監査役の権限について調べてみました。

なんとなく書き留めてみました。 監査役は役員にあたるので、権限行使を怠ると、423条・429条で、取締役らとともに責任を負います。 1.調査権取締役に対する報告請求、調査権(381条2項) 子会社調査権(381条4項) 2.勧告的権限取締役会に出席し、意見を陳…

取材・報道の自由について調べてみました。

メディア法にもちょっと関心があります。 取材・編集・報道の自由も、国民の知る権利に資するため、憲法21条により保障されます。 でも、判例ではあまり重視されてはいないようです。 (最判昭44・11・26)「博多駅事件」一 報道の自由は、表現の自由を規定…

アファーマティブアクションについて調べてみました。

ロースクールの過去問で出てきたのですが、聞いたことあるようなないような…。 アファーマティブアクション後見的介入のこと。 未成年者は自己加害をするおそれがあることから、国が未成年者の喫煙や飲酒を禁じたり、また、歴史的に差別を受けてきた女性や黒…

解除の法的性質について調べてみました。

直接効果説と間接効果説で有名です。 直接効果説 ア 意義 契約が解除されると、解除の直接の効果として、契約上の債権・債務は、初めにさかのぼって消滅し、その遡及効は物権的効力を生ずる。 イ 解除の効果 契約の効力の遡及的消滅。 解除によって、当事者…

請負目的物の滅失について調べてみました。

なかなかどの条文を使うのかこんがらがってしまうこのごろです。 きちんと理解してない証拠です。 請負目的物の滅失 1.完成前ア 履行可能帰責事由が請負人・双方なし・注文者 請負人→履行義務 注文者→そのまま(報酬増額なし、信義則で認める見解も) イ …

実行の着手と実行行為について調べてみました。

メモ程度です。 保存してたファイルが、全部消えてしまったので…。 実行行為 法益侵害惹起の現実的危険性のある行為。 実行の着手 実行行為の開始を表す概念。結果発生の現実的危険を惹起する行為。 強姦の意思で被害者を車に引きずり込むときに、傷害を負わ…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

警察官が、暴力団組員同士の乱闘事件による傷害の準現行犯人として甲を公道上で逮捕した後、自動車で約3キロメートル離れた警察署に連行し、逮捕から約1時間後に同警察署において、甲の身体及びその携帯していたバッグを捜索することは許されるか。 (平成…

取締役会の授権を欠く代表取締役の行為の効力について調べてみました。

取締役会による授権を欠く場合の代表取締役の行為の効力をどのように考えるべきか、まとめてみました。 取締役会の授権を欠く代表取締役の行為は一種の無権代表なので、無効となるのが原則です。 しかし、取引の安全など他の利益にも配慮する必要があるので…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

法定代理人と訴訟代理人の差異を説明せよ。(昭和43年度第1問)一.総論 1.法定代理人とは、その地位が本人の意思に基づかない代理人のことをいう。 実体法上の代理人(28条)、訴訟法上の特別代理人(35条、236条)がその例として挙げられる。 …

名誉毀損罪(230条)と侮辱罪(231条)について調べてみました。

第230条(名誉毀損) 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。 第231条(侮辱) 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。 (通…

プライバシー権(13条)について調べてみました。

個人情報がたからかに謳われる今日、プライバシー権も重要視されつつあります。 プライバシー権の内容 「私生活をみだりに公開されない権利」というのが出発点。 もっとも、今日においては、いろいろな定義がなされています。 「自己の情報を自由にコントロ…

平等原則(14条)について調べてみました。

初心に戻って、14条です。 14条1項後段の列挙事由による差別は民主主義の理念の下では本来許されない差別であるため、違憲性の推定が働き、厳格な審査基準(目的が必要不可欠であり、手段がぜひとも必要な最小限度のものか)が妥当する。 他方、14条後…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

上の定義をフル活用して。 甲は、実在の弁護士と同姓同名であることを利用して金銭をだまし取ろうと考え、請求者欄に「弁護士甲」と記入した上、自己の印鑑を押して報酬請求書を作成し、これを甲弁護士が顧問しているA会社のB経理部長に郵送して、自己名義…

文書偽造罪について調べてみました。

まず定義から。 159条「偽造」(有形偽造) 作成名義人でないものが、他人名義を冒用して文書を作成する行為。文書の名義人と作成者との人格の同一を偽ること。 「文書」 文字又は可読的符号を用い、ある観念を表示した物体をいい、その表示の内容が法律上又…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

Aは、債権者からの差押えを免れるため、Bと通謀の上、売買を仮装して、その所有する建物及びその敷地(以下、これらを総称するときは「本件不動産」という。)の登記名義をBに移転するとともに、本件不動産を引き渡した。その後、Aは、右の事情を知って…

立法不作為における判例の変化

立法不作為について、国家賠償法上の違法性について言及した有名な判例としては、 (最判昭60・11・21) 国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらずあえて当該立法を行うというごとき例外的な場合でない限り、国家…

合憲限定解釈、法令違憲・適用違憲

またまた忘れがちなので、書きとめておくことにしました。 合憲限定解釈 合憲限定解釈とは、法律等の解釈として、複数の解釈が可能な場合に、法律等を限定的に解釈して、合憲性を維持する方法である。 裁判所は、民主的基盤を有しないことから、違憲審査権の…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

刑事手続において令状主義の例外にあたる場合を挙げ、それぞれについて説明を加えよ。(昭和57年第1問)一.総論 令状主義とは、捜査機関が強制処分をするにあたっては、その処分に先立って、中立衡平な第三者たる裁判所の事前の司法審査を経た各別の令状が…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

甲が乙所有の建物を自己のものと誤信して丙に賃貸し、丙もそれを甲所有の建物と誤信したまま数ヶ月家賃を支払い居住していた。丙は、乙から立退きを請求され、新たに乙との間に賃貸借契約を締結した。甲乙丙相互の法律関係を説明せよ。(昭和45年第1問)…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

民訴より刑訴が好きです。 甲に対する覚せい剤取締法違反被疑事件に関し、同人方を捜索場所とする捜索差押許可状の発付を受けた警察官が同人方に捜索に赴いたところ、玄関が施錠されていた。そこで、証拠が隠滅されることをおそれた警察官は、「宅配便です。…

「公権力の行使」(国家賠償法1条1項)

定義をついつい忘れてしまうので、書きとめておくことにしました。 公権力の行使 公権力の行使とは、国又は公共団体の権力作用を言うとする狭義説と、国または公共団体の作用のうち、私経済作用と国賠法2条の対象となるものをのぞいたものを言うとする広義説…

「行政庁の処分」(行政事件訴訟法3条2項以下)

定義をついつい忘れてしまうので、書きとめておくことにしました。 行政庁の処分 公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を構成しまたはその範囲を確定することが法律上認められるものをいう。 したがって…