刑法

正犯なき共犯・共犯なき正犯について調べてみました。

最近、最判平成20年5月20日という判例で、自招防衛についての新しい注目判例がでました。 デ●ーズ前でたむろしていた若者におじさんが絡んできた判例(女の子の髪をひっぱったりしたおじさんの判例です)とかと比べるとおもしろいです。 ちなみにこの判例も…

予備の中止について調べてみました。

きのうと同じで予備について。 予備とは、犯罪の実行に至らない準備行為のことです。 刑法43条(未遂減免) 犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は…

予備の共同について調べてみました。

自分で勉強してて、何言ってんだかわからなかったテーマです(笑) 長いけど、判例読めばよかったです。 予備罪についての判例は、最決昭37・11・8の下級審(名古屋高裁)のものが参考になります。 事案は、「被告人は、昭和三五年三月上旬ごろ、従兄にあたるA…

続々・報道と名誉・プライバシーの関係について調べてみました。

死者への名誉毀損は刑法により定められています。 刑法230条(名誉毀損) 1項:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。 2項:死者の名誉を毀損した者は、虚偽の…

報道と名誉・プライバシーの関係について調べてみました。

なんで表現の自由関連ばっかかというと、テストが近いからです。 テストがやばいと卒業できないのです。 メディアの報道によって、個人の名誉・プライバシーが侵害されてしまうこともありますが、どっちも重要な憲法上の権利。一概に「これはプライバシーを侵…

因果関係について調べてみました。

因果関係について適当にまとめてみました。 因果関係といえば、相当因果関係説がメジャーです。 社会生活上の経験に照らして、通常その行為からその結果が発生することが相当だとみられる場合に因果関係を認めます。 相当性判断の基礎事情については客観的相…

錯誤について調べてみました。

行為者の認識した事実(主観)と、実際に発生した事実(客観)との間に不一致が生じること。 事実の錯誤…行為者の認識した事実と実際に生じた事実との不一致 法律の錯誤…行為者の違法判断と客観的な違法との不一致 構成要件的錯誤 構成要件該当事実についての行…

共犯(60条以下)について調べてみました。

有名な2説を並べてみました。 1.犯罪共同説 数人が共同して特定の犯罪を行うことが共犯と考える。ア 構成要件理論(犯罪とは構成要件に該当する違法・有責な行為であるとする理論)の下においては、犯罪はまず構成要件に該当する行為として理解されなけれ…

故意について調べてみました。

長々しくなってしまいました…。 故意、奥深し。 意義 38条1項にいう「罪を犯す意思」。 A 構成要件要素でもあり違法要素・責任要素でもあるとする説(団藤、大塚)1.故意の捉え方ア 構成要件要素としての故意。構成要件該当事実の認識・認容 イ 責任要素として…

構成要件について調べてみました。

入試が一段落したので、基礎的なことをもう一度振り返りたいと思いました。 構成要件 刑罰法規(条文)に定められた犯罪の類型。罪刑法定主義(憲法31条)の要請にこたえる。 構成要件の機能1.処罰すべき行為と処罰されない行為とを明確にする機能。自由保障機…

実行の着手と実行行為について調べてみました。

メモ程度です。 保存してたファイルが、全部消えてしまったので…。 実行行為 法益侵害惹起の現実的危険性のある行為。 実行の着手 実行行為の開始を表す概念。結果発生の現実的危険を惹起する行為。 強姦の意思で被害者を車に引きずり込むときに、傷害を負わ…

名誉毀損罪(230条)と侮辱罪(231条)について調べてみました。

第230条(名誉毀損) 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。 第231条(侮辱) 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。 (通…

ロースクール受験のために司法試験の過去問をやってみたりしています。

上の定義をフル活用して。 甲は、実在の弁護士と同姓同名であることを利用して金銭をだまし取ろうと考え、請求者欄に「弁護士甲」と記入した上、自己の印鑑を押して報酬請求書を作成し、これを甲弁護士が顧問しているA会社のB経理部長に郵送して、自己名義…

文書偽造罪について調べてみました。

まず定義から。 159条「偽造」(有形偽造) 作成名義人でないものが、他人名義を冒用して文書を作成する行為。文書の名義人と作成者との人格の同一を偽ること。 「文書」 文字又は可読的符号を用い、ある観念を表示した物体をいい、その表示の内容が法律上又…

居直り強盗と事後強盗

よくわからなかったので調べてみました。 居直り強盗(窃盗に着手後、家人に発見され居直って暴行・脅迫を加えて、他人の財物を強取すること)も事後強盗も、主体が「窃盗」=窃盗に着手した者であり、暴行又は脅迫を加えることは共通している。異なる点は、…